おかえり図書館
2018年5月9日メキシコシティ “El universo, que otros llaman la biblioteca...”(その宇宙、他の人々はただ図書館と呼ぶが…) 念願の「バスコンセロス図書館」に足を踏み入れた瞬間、 ボルヘスが書いた『バベルの図書館』冒頭の一節がよぎった。 視野に入らな…
(↑福音館書店『あいうえおみせ』表紙) 遊ぶ約束をしていたのに、わたしがインフルエンザに罹ってしまって、やむなく6歳の甥っ子は、わたしが寝込む部屋のドアを、少しだけ開けて、静かに覗きながらも、早くよくなってね、なんて言いつつ、涙を堪えて、そこ…
回文あれこれ 回文は、なぜあれほどグッとくるのだろう。 上から読んでも下から読んでも同じ文章になるという、ただそれだけのことなのに。 回文という漢字からして、このシンメトリックな魅力。トマトや八百屋といった3文字言葉や、新聞紙(しんぶんし)な…
キューバ共和国の首都ハバナにあるアルメンダーレス公園の大森林 たまに猛烈に『樹』に触れたくなる。そういう時に紐解く三冊。『木はいいなぁ』 ユードリイ さく シーモント え さいおんじさちこ やく木がある。ただそこに、暮らしのそばに、起きて、食べて…
おかえり図書館Biblioteca íntima とは アルゼンチン時代の机 ハラハラしたりオロオロしたりはしゃぎすぎてしまったりふと自分を見失いそうになるたびに本はいつも大事な芯に立ち返らせてくれるかけがえのない存在です。おかえり図書館にはこれまでたくさん…
まん丸顔に立派なおひげの”おとうさん”と、やんちゃだけどとっても愛らしい小さな”ぼく”。二人の何気ない日常をユーモアたっぷりに描いた作品『おとうさんとぼく』は、ドイツ人風刺画家 e.o.プラウエンの8コマ漫画。 作中にはセリフがほとんどない。 にもか…
キューバ最東端の小さな町バラコア(Baracoa)今日の物語の舞台です。 先日、ナショナル・ジオグラフィックにこんな記事が出ていました。 「世界一美しいカタツムリ、絶滅危機と懸命な保護活動」 natgeo.nikkeibp.co.jp ポップな色彩の殻を持つキューバ固有…
2020年4月 おしごとのはなし。 キューバ児童書『Akeké y la Jutía アケケとフティア』ミゲル・バルネット 敬愛する図書館「国立国会図書館国際子ども図書館」様にご依頼いただき、共に1年かけて取り組んだプロジェクト「キューバの児童書ブックリスト作成&…
『こぞうさんのおきょう』 新美南吉 やまでらの おしょうさんが びょうきに なりましたので、 かわりに こぞうさんが だんかへ おきょうを よみに いきました。 おきょうを わすれないように、 こぞうさんは みちみち よんで いきました。 キミョムリョジュ…